2012年9月19日水曜日

静かな ストーブ

9月も中旬となったが、晴れた日中は気温が25℃まで上がる日々だ。全国的に残暑が厳しく、この三連休は軽井沢も大混雑!再び別荘に戻ってきた方も多かった。朝晩は17℃前後と、油断をしたらすぐに喉を痛めてしまうような冷気が窓から入ってくるが、それでも日中暖められた室内は24℃と快適。もちろん、薪ストーブを焚く必要もない。自然光と、この時期にしては暑すぎる陽気が、ゆったりとした時間をもたらしている。

 

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しかし、薪ストーブを焚く日々はもうすぐそこまで来ている。いま、子供はつたい歩きとハイハイを謳歌中。壁や床を照らす光が面白いようで、太陽が雲間から出たり入ったりを繰り返す時などは、”白く動く光”に手をかざして遊んでいる。その姿を背後で見守っていた私は、これまで味わったことのないような不思議で優しい感覚になり、ひとり感動してしまった。この世に命を得たばかりの小さな子供が目にするのは、初めてのものばかり。この感動こそ、大人には必要だったのだ。

 

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忙しくなる前に、増え過ぎたものの整理整頓を進めよう。薪ストーブを焚くということはつまり、家族がもうひとり増えるようなものなのだ。

2012年9月16日日曜日

まだまだ知らない 信州の味覚

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自宅から車を走らせて、約20分。以前から、果樹園の横に手書きの看板が立てかけられていることには気付いていた。しかし、まさか、これほど端正込めて栽培されているプルーンだったとは。一粒の大きさは10センチほどあり、皮は手でするりとむける。つまりは、最も美味しい完熟の状態しか売り出さない主義なのだ。黄金色の果肉を頬張ると、香り立つ甘みとほどよい酸味が口いっぱいに広がり、掌から瑞々しい果汁が滴り落ちる。あぁ、なんという幸せか。信州には、まだまだ私の知らない”美味しい”がある。

2012年9月7日金曜日

秋を先取り

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旦那さんが、栗のロールケーキを買ってきてくれた。なんでも最近、東京駅がますます面白くなってきたそうで、日本各地の”美味しい”が次々と現れる場所になっているという。私はというと、もう何ヶ月も東京に行っていない。35℃を超える猛暑が、子連れでの外出を遠ざけている一番の要因。だが、それ以上に子供はまだ赤ちゃんであり、私が与えた抗体の力が薄れてくる時期でもある。人混みや密室を避けたい気持ちが、自分の欲求をいとも容易に凌ぐ。やっぱり、母になることは凄いことだった。

 

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今朝、軽井沢は15℃だった。それは、涼しいを通り越して”寒い”と感じる気温。庭ではレンゲショウマが満開に咲き、静かに風に揺れて。山紫陽花の葉は一日の気温差を察知したのか、モーヴに色づいていた。そろそろ、家々の煙突から薪の香りが漂いはじめる頃。高原の夏は短い。

 

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