2011年8月29日月曜日

秋へ

ここにきて、ぐっと秋めいてきた軽井沢。日は低くなり、庭の植物も朝のうちからスポットライトを浴びている。




ずいぶん長い間、私たちの目を楽しませてくれた山紫陽花も頭を垂れた。紫陽花の最後を飾るのは、玉紫陽花。丸くて大きな蕾の中に入っていたのは、これだ。まるで花火のよう。




友人から譲り受けて、私が大事に育てているのが、草牡丹という野の花。どうやら我が家の庭を気に入ってくれた様子で、今年は沢山の花を見せてくれた。葉だけの姿もなかなかステキ。








レンゲショウマもこのように逞しく。この花は一カ所に群生させるといいみたい。種でどんどん株が増えてゆく。庭に高さを出すこともできる。




太陽の光は奥まった玄関のドアにまで。日向ぼっこを楽しんでいるユニークなバッタ?がいた。心地よい風が吹き抜けて、今年の軽井沢は過ごしやすくいい夏だった。





2011年8月27日土曜日

猫は綺麗好き

今日も、朝から不安定な梅雨空の軽井沢。晴れ間が出ると蝉の合唱が始まるから、外はカラリとした空気なのだろうと期待する。しかし、そこは連日の雨でしっとりと濡れたまま。地面も流れる風も、想像よりずっと重たい。

そこかしらが湿気を帯びていることを、リビングにいる私に報せてくれたのは、猫だった。猫は高い所が大好きだが、それ以上に乾いた場所を好む。あ、目が合った。黒猫の金色に輝く目がピカリ。





2011年8月26日金曜日





今年のBBQは…

昨年よりはじめたデッキでのBBQ。今年はリビングからサーフテーブルを出して、ござを敷いてみたいと思っていた。しかし、ここにきて毎日のように雨が降るようになり、まるで梅雨の最中のよう。当日23日の朝もデッキはしっとりと濡れたままで、この日のために大きなござを買ってきたのに使わずじまいか…と残念な気持ちになっていた。

それが、11時を過ぎると太陽が顔を出し、奇跡的に晴れてゆくではないか!高地の日差しの強さも味方して、絶望的だったデッキもカラカラの状態に。遠方から友人夫妻も到着し、念願の、ござスタイルでのBBQがはじまった。青森ヒバの香りが鼻腔をくすぐる。

今年は第一回目の反省を生かして、地物の高原野菜をたっぷりと用意した。朝一番に農協で買ってきた甘いとうもろこし ハニーショコラ・パプリカ・モロッコいんげんに甘なんばん・ズッキーニ。肉類は、フレスガッセのソーセージと、桃の果汁を加えて前日から漬け込んだ黄金豚のスペアリブ。炭火でじっくりと焼いた肉は、脂がほどよく落ちてすこぶる美味しさに。お腹が落ち着いてきたところで、炊きたてのご飯に絶品チャンジャを乗せて。スープは、ソーセージをボイルしたゆで汁に市販のワカメスープを加えただけのいたってシンプルなものだが、いい出汁が出ていてなかなか好評だった。










夕方になり、再び空模様が怪しくなってきたのでリビングへ。デザートはピータース。甘さが抑えめでバランスの良いケーキが、今年のBBQを締めくくった。










夏の信州には美味しいものが溢れていることを改めて実感。庭では山萩とレンゲショウマが静かに咲き始めていた。




















朝晩の涼しさだけでなく、日中も秋の気配が感じられるようになった。まだまだ道路は混雑しているけれど、少しずつ子供の姿が減って、大人の町に戻っているのかもしれない。玄関へ続くアプローチにはミズヒキの花が自生している。なんだか縁起が良いような。












2011年8月15日月曜日

軽井沢 ぶらり夏の散歩

昨日は、朝から30度を超える猛暑になることは覚悟していた。が、私も旦那さんも歩くことが大好き!歩きなら、渋滞する道路や照りつける太陽とはあまり縁のない木陰を選びながら、目的地まで辿り着くことができるのだ。車でもない、自転車でもない、歩いたからこそ気付けた小さな変化は思いがけないほどの量であり、いつも驚かされる。

近所の広場では、恒例の運動会が開かれていた。日本は少子化している?そんなの嘘だと思う。子供はこんなにいます。




ランチは早めにフレスガッセで。この夏の新メニューである夏野菜のマリネをオーダー。ズッキーニや茄子からは高原野菜の底力を感じて、自家製ソーセージ ハードも納得の美味しさ。来週自宅で開催するBBQ用にテイクアウトの予約を入れてきた。




時刻はまだ12時前。フレスガッセのある駅前からは万平ホテル経由で旧軽銀座へ。シブレットの美味しい氷で喉を潤したら、デリカテッセンでハムを買って、帰路につこう。




木陰を選んで歩いたとはいえ、今日の暑さは半端ではなかった。シャワーを浴びてさっぱりしたら、デッキで夕涼みが最高の幸せ。




矢ケ崎公園の花火は、いよいよ明日となった。夏は思いのほか短い。




清々しい朝に

高地らしい、ひんやりとした風が流れる朝を迎えた。葉と葉の間を優雅に舞う蝶も気持ちがよさそうだ。




家の近くには楓の天井が広がる素敵な通りがある。私たちは、いつでも、どんな時でも数年先、いや数十年先の姿を創造してゆきたいものだ。美しく、何度でも訪れたいと思えるような…。そしてそこに暮らす者にも心地よい景観は、先人の残した宝だけではない。一人ひとりの思いによって、素敵な通りは無限に増やすことができると私は信じている。




2011年8月8日月曜日

空 荒々しく

秋の気配が漂ったのも束の間。ここ数日は、一日のうちの天気がびっくりするほど変わりやすくなった。真夏の日差しが照りつけたかと思うと、積乱雲がモクモクとせり出して突然激しい雷雨になる。その激しさは、インターネット回線や電化製品のコンセントを抜いて置かねばと感じるほどだ。




お盆休みと言えば、手ぶらで散歩に出たり、洗濯物を外へ出しっぱなしのまま出掛けるのが、常。ゲリラ豪雨や猛暑、酷暑は今に始まったことではないけれど、短い夏に許された気軽さが遠ざかってゆくことが寂しい。低気圧に敏感になった頭痛の回数もグッと増え、その日の体調までもが今では空模様に左右される。




一見、空き家になったかに見えた玄関のリースだったが、今日はそこから鳥の鳴き声が聞こえてきたから驚いた。見ればそこにはキビタキの雛が。その体は私の想像をはるかに超えて、黄色く縁取られた大きな嘴とまるで寝起きのようなボサボサのヘアスタイルを無視すれば、子供とは思えない姿。リースから身を乗り出して辺りをキョロキョロ。どうやら、母の姿を探しているようだ。キイキイとどんなに鳴いても母は来ない。これが自然界。これが、野鳥の子育てなのだった。

2011年8月7日日曜日

百合の香り

石垣から道路に身を乗り出すようにして花開いた、我が家の百合。道行く人の誰もが、この花の前で立ち止まる。凛とした姿と甘い香りに魅了されてしまうようだ。

玄関へと続く石畳の傍には、マルバの木を植えている。ハート形の葉っぱが愛らしいだけでなく、その葉がほんのりと紅く色づいてくるから楽しい。日本の庭にはぜひ落葉樹を。四季の移ろいを的確に伝えてくれるから。

キビタキの巣立ちは早いものだ。鮮やかな雄も加わって忙しく子育てが始まったかと思っていたら、急にリースが元の飾りのように静かになった。ちょっと寂しいような、嬉しいような。子供を育てるって、こんなことなのかもしれません。