2012年1月31日火曜日

今年の手帳

年末から忙しく、なかなか新しい手帳が買えずにいた。これまでずっと時間軸が充実しているクオバディスを使ってきて、昨年は他に浮気をして。さぁて、自然体で毎日を送る2012年はどのようものにしようか?と思っていたところ、 メモ帳としては持ち歩いてきたMOLESKINEのあるものに釘づけになってしまった。

 

 

それは、2012年のLimited Editionとして発売された手帳であった。こちらは、今年30周年を迎えたパックマンのもので、他にスターウォーズやスヌーピー版もある。自分はいつまでも若いと思ってきたけれど、気づけばアラフィーの仲間入り。こういったものに心をくすぐられて、ついつい大小2冊も衝動買いしてしまうのだから、歳は隠せませぬ。

実家のどこかに、きっとパックマン本体が眠っているはずだ。 初めて買ってもらった懐かしの電子ゲーム、どこかでまたやれないかなー。

2012年1月29日日曜日

パウダースノーに包まれて

この冬の軽井沢は美しい。真っ白でいつまでもサラサラのパウダースノー が、身の回りを包み込んでいるのだ。車通りが多く一日を通して日の当たらない場所では、ブレーキも効かない恐怖の轍やアイスバーンができあがり、車の運転も歩くことも命がけ。しかし、我が家の前の私道などは、真っ白でデコボコのない、歩いていて楽しい雪の小路である。朝晩は連日マイナス10℃まで下がり、何をするにも緊張感の走る冷え込みよう。しかし、それと引き換えにこの雪、この眺めに出合えるなら、極寒の暮らしもまたいいものだと思えてくる。

 


雪掻きもこの通り、デッキブラシでらーくらく。雪で衣服や靴が汚れるなんてこともない。ウインタースポーツを楽しむ方には、最高の冬になった。

 

2012年1月28日土曜日

山の 冬空

今朝も、まだ暗い朝の4時30分頃に自然と目覚め、 薪ストーブの前で一時間ほど過ごした。ブラインド越しに見るデッキには、今日も薄っすらと粉雪が舞い降りている。長野でも北部では一夜にして積雪40cmを超える大雪。しかし、ここ軽井沢ではそのような降り方は続かない。舐めたら粉砂糖のように甘いのではないか?そんな風に錯覚する、白くて軽い、そしてごく微量の雪である。


ベッドに戻ると、暖かさを取り戻した室内の快適さが深い眠りを約束する。果たしてこんなペースでこれから毎日を送ってよいものかと思うが、人生の中ではそうあるべき時間もあるのだろう。時には流れに逆らわずに身を任せることも大切。


軽井沢は山である。だから、この時期は朝といっても10時近くにならないと、その日に予想されていた天気にはなってくれない。晴れるらしいが本当かな?と一瞬疑いたくなる荒々しい雲が午前中を支配する。一見モノクロ写真に見えるが、これでもカラー。10時をまわって、ようやく雲の切れ間からベースの青空が見えるようになった。午後は見事な冬晴れになるだろう。



朝ごはんは、ストーブトップでじっくりと焼いた北海道の天然紅鮭を、炊きたてのご飯と共に。山漬けとあり、その意味がよくわからないのだが、信じられないような紅さと引き締まった身が印象的だ。それを取り巻く皮は見るからに硬そうで、養殖もののような柔らかさはない。真冬にはやはり、厳しい環境で育まれた中辛口くらいの、いつもより塩の効いた保存食が似合う。


 

2012年1月23日月曜日

大好きな季節のはじまり

 大寒を過ぎると、急に晴天率が高まるような気がする。私にとってこの時期特有の"強い光"に会えることは、長い冬の間の密かな楽しみだ。

 

 

白い雪を"白銀"と呼びたくなるのも、きっとこの光のお陰。庭もその先の私道も、連日の雪で真新しくリセットされる。青空を映し込んだような青みがかった雪の表面には大小無数の影が走り、光と影のコントラストを眺めていると、時間の経つのを忘れてしまうことも。

 

 

今朝は、すっぽりと雪に覆われた庭に冬鳥のアトリを見つけた。意外なようだが、雪に包まれた暮らしは温かい。彼らは越冬するために、はるかシベリアから渡って来たのだ。水辺鉢もご覧の通りで、雪の中に隠れんぼ。ここに溜まった水は凍ったり融けたりを繰り返すが、確実に彼らの喉を潤してくれる。


 

2012年1月21日土曜日

久しぶりの雪景色

冬枯れした眺めから一変して、雪国になった軽井沢。 昨日から積もり始めた雪は30cmを超え、小降りになった時を見計らっては恒例の雪掻きがはじまる。

リビングからの眺めもガラリと変わった。白い雪に包まれた暮らしはこれほど静かなものだったのか!さっそく、新調したばかりのカメラ SONY  NEX-5Nで身の回りのものを撮影してみたい。


 

 

このデジタル一眼レフ、評判通りでなかなかいい仕事をしてくれるようだ。

花の中に、運び入れた薪にちゃっかり便乗してきたカメムシを見つけた。

2012年1月18日水曜日

ちょっと大きな...

 久しぶりに再会した友人は、一歳二ヶ月の男の子を持つママになっていた。自宅に、家具職人が(我が子の為にと)作ったベッドがあるのだが、もう使わないので要りませんか?と言う。今まで子供用のベッドを置くことなんて考えもしなかったが、話を聞いているうちに便利な気もして、あっても良いかなと思えてきた。

 


そうして届いたのが、こちら。どうして夕方までデッキに置きっぱなしなのか?って。それは、ベッドのサイズが大きすぎて、我が家のどこのドアからも室内に入れることができなかったから...。まったくこれは想定外の出来事で、ただただ、びっくり!友人には、後日職人を呼んでドアを外してもらうから大丈夫と伝えたが、更なる問題が発生した。ドアを通過しても、こんどはリビングの引き戸の幅が足らずに引っかかってしまうことがわかったのだ。一般的に売られているベッドは組み立て式だが、これは一発もの。素人が簡単に分解して組み立てたり、サイズを変えられるようなものではない。つまり、家の中には入らないのだ。

デザインは気に入ったので、我が家では新たにウォータープルーフの好みの色を施して、この春から”外用のベッド”として利用していきたいと思う。昨年の夏に実現したデッキでのBBQは最高に楽しかった。そんな折に、まだ小さな子供たちの為の安全なスペースがあったなら...。なかなかユニークな眺めになりそうだし、キャスター付きなのでゴロゴロと移動もできて、便利ではないかな。

 

2012年1月17日火曜日

小さな動物たちに先導されて...

散歩中の友人が自宅に立ち寄った。デッキに立つ彼女の両手にはリードがあり、その先には愛らしい二頭の犬の姿があった。これは、すっかり出不精になった私を散歩に連れ出してもらう絶好の機会!冷たい炭酸水で冬の渇いた喉を潤したら、さぁ、ダウンを着込んで出発だ。

 

私は生まれてから一度も、”犬”というものを飼ったことがない。実家ではずっと猫をペットとしてきたので、その気ままで終始相手をしなくても済む状態に慣れきってしまっていたのだ。だから私の犬に対する印象は、毎日が”大変そう”の一言。

しかし、こうして一緒に散歩をしてみて感じたのは、彼らは特に私たち飼い主を(どんな天候の日も)屋外へ引っ張り出してくれる貴重な存在だということ。友人は言う。「このコたちがいなかったら、私は散歩などしなかっただろう」と。そう、特に真冬になれば、あえて極寒の世界へ飛び出したいとは思わない。下手をすると、一日じゅう家の中で過ごしてしまうことも珍しくないだろう。私たちよりはるかに小さなこの動物が、外の世界を歩くことを、まさに生き甲斐にしている。

見ての通り、今日も軽井沢に雪はない。朝晩の冷え込みが厳しい代わりに晴天率が高く、乾いた空気が辺り一面を満たしている。犬たちも、「そろそろ白い雪の上を歩きたいなー」そんな風に思っているのかもしれないね。

2012年1月15日日曜日

自宅でジビエ料理を味わう日々

ジビエが美味しい季節となった。昨日今日と、立て続けに日本のジビエを食べている。


昨日のお昼は、滋賀県長浜 ”一湖房”さんの鴨汁蕎麦。もともと鮎料理で有名になった店だが、網に鴨がかかることがあり、いつの間にか鴨料理も手掛けるようになったと聞く。つけ蕎麦感覚でいただく鴨汁は、昆布出汁と胸肉・切り落とし肉・つくね、ネギで作られたもので、良質で濃厚な鴨の旨味が素晴らしかった。さりげなく添えられた粉山椒が、祇園の”原了郭”さんのものだったりするから、さすがは名店の味である。ただ残念だったのは、蕎麦の質感が柔らかすぎて(京都はほとんどがこの感じ)には合わなかったこと。信州の蕎麦に多く見られるシャープな喉越しと蕎麦の濃い味わいが、やっぱり好みだ。

食べ終えて窓の外を見ると、なにやら怪しげな小動物を発見!よく見るとそれは、イノシシだった。こんな真っ昼間にアスファルトの上を堂々と歩くとは、なんともマイペースである。この時期に野生動物を目にするのは危険である。無性に、いや猛烈にジビエを食べたい衝動にかられてしまうから...。

そして今日の昼食は、中軽井沢にOPENしたテイクアウト専門の西洋惣菜屋 ”狸穴庵(まみあなあん)”。そのランチBOXを、散歩に出た旦那さんに初めてオーダーした。メイン1品+前菜2品をチョイスして、自家製パンorバターライスがつくランチは、店の味を一度試して欲しいという願いもあるのか?有難いほどリーズナブル。食べて見ると、肉料理を得意としていることがわかった。



店内のショーケースで”猪”の文字を見つけた旦那さんは、これはたまらない!と思ったのだろう。上田産の猪をたっぷりと使ったこの時期ならではのご馳走テリーヌを、内緒で買ってきてくれた。



皿に置いて、エキストラヴァージョンオリーブオイルを回しかけ、たっぷりと粒マスタードをつけて口に運ぶ。あぁ、なんとジューシーで深い味わいだろう。テリーヌは色々食べてきたけれど、これは間違いなくナンバーワン!中野市出身の梅澤シェフにはハンターの仲間も多いそうで、その恩恵を受けたこの店の存在が、暫く遠出ができない今の私には嬉しい。

お取り寄せやテイクアウトが充実している今の時代に有難さを感じる、今日このごろ。関西と信州で見つけた”すこぶる美味しい料理”に、いいお酒を合わせて楽しむ日々はいつ頃訪れるだろうか。その日を今から心待ちにしている。





 

2012年1月13日金曜日

真冬の朝と午後の陽だまり

今朝の軽井沢は冷えた。昨日の朝もマイナス11℃だったが、ひょっとするとそれを上回る冷え込みだったと思う。青白くて力強い月明かりがリビングの壁や床を照らし、夕方、久しぶりに外で飲んだ珈琲のカフェインが、いつもの眠りを浅くしていた。

時刻は朝の4時、薪ストーブに火は残っているはずである。しかし、この寒さでは心もとない。「こんな日もあるさ」と、思い切って起きてしまうことにした。ベッドから出ると、いやはや、なんという冷気。ペアガラスのスチール枠がかいた汗(結露)が、水滴の形を留めたまま白く凍りついているではないか。疑い様もない、外はマイナス10℃を超えている。

大きな薪ストーブに、これまた大きなナラの薪をくべる。扉を開けて酸素を得た途端に、たちまち炎が立ち上り、正面のガラス窓からは溢れんばかりの輻射熱が近くにある物を、人を暖めていく。ホットミルクを一気に飲み干した私は、あまりの気持ち良さにスポークチェアであぐらをかいたまま、暫くの間うたた寝をしてしまったようだ。今日はいつもより早めの新幹線に乗るのだと言っていた旦那さん。「布団にくるまっているよりも、ずっとこっちの方が快適だからおいでよ」と早起きを勧める。気づけば空からは月が消え、窓の外は照明が要らないほどの明るさになっていた。ストーブトップでこんがりとトーストを焼き、表面に粒マスタードとマヨネーズをたっぷりと塗る。そして、厚切りのロースハムを載せて、これが今日の朝食だ。

あまりの寒さに実現した早起きだが、いざやってみると、このゆとり。いいことばかりのような気がした。もう少ししたら、私のライフスタイルもガラリと変わるわけで、今のうちから身体を慣らしてしまうのも手である。





厳しい冷え込みも、朝の9時を回れば嘘のようだ。
そして、午後の陽だまりに包まれていると、今が厳冬期であることさえ忘れてしまう。
時刻はまだ13時を回ったばかり。たまには、上質な和菓子とお汁粉でもいただこうか。



掌にすっぽりとおさまる、最中でできた愛らしい壺に熱湯を注ぐ。すると、中から小豆餡が溶けだして千鳥や様々な雑穀が浮かんでくる。成城 風月堂の、なんとも楽しい”懐中志る粉”。


2012年1月7日土曜日

七草粥を食べる




厳しい冷え込みが続いているが、日中は驚くほど晴れ間に恵まれ、青い空と太陽の光が眩しい。
今日1月7日の朝ごはんは、お粥。昨夜、ストーブトップで仕込みをしておいた生米が、所々に白い粒が残るものの、ねっとりとしたお粥になってくれた。

一年の無病息災を願って食する七草粥だが、もちろん極寒の軽井沢に七草は存在しない。ツルヤで見つけた神奈川県  三浦七草の会から届いた春の草たちを利用する。

七草の中でも馴染みがあるのは、せり、すずしろ( 大根)、すずな(かぶ)、なずな(私にとっては幼少期に音を楽しんだぺんぺん草)、はこべらの5つくらい。残りのごぎょう、ほとけのざは、名前を聞いただけはその姿・形がパッと浮かぶものではない。昔はどこの里山や畑にもあった身体によい草を知る機会としても、粥を焚き、包丁でトントンと七草を刻むこの日の朝ごはんを、これからもずっと習慣にしてゆきたい。

2012年1月5日木曜日

正月花の生けかえ

年末からリビングを飾っていた松は、まだまだ生き生きとしている。松の内までは正月気分があってもよいと思い、この松を短くカットして色付けしたルトジなどを合わせてみた。




続いて、テーブル上の白磁の花も生けかえる。淡いピンク色をした百合の香りが、暖気に触れた途端にふわっとリビングに広がって、やはり花を飾るなら、生に限るのではないだろうか。


2012年1月3日火曜日

底冷えする日は四川中華

今朝の軽井沢は冷え込んだ。冬枯れした景色に雪はなく、車内から眺めているだけではその寒さがどれほどのものかわからない。が、一歩外へ出ると「日中の最高気温は氷点下のままではないだろうか...いや、今日は絶対にそんな日だ」と実感。ダウンと皮の手袋が欠かせない冷気。山はきっと大荒れだ。

昨日のカフェに続き、こちらもお正月は店を開けているというので、(事前に予約をして)昼ごはんを食べに行った。今日のような本格的な寒さにこそ、四川の辛さはぴたりと合う。

自慢のギョウザに、今日はちょっと奮発をして”黒酢をたっぷりと使った酢豚”をオーダー。若きシェフの繊細で丁寧な仕事は、しっかりと修行した賜物だ。


そして締めは、唐辛子と山椒が効いた奥深い味わいの麻婆豆腐と、胡麻の風味が引き立つ担々麺。いい汗をかいた。

2012年1月2日月曜日

お正月のカフェ

年末年始を軽井沢の家で過ごす方も多くなったように思う。1、2日とツルヤが休みというだけで、買い物という仕事が消える。年初めの大事な二日間はメインのスーパーも開かない、たったそれだけで、日常は”非日常”となった。

午後3時、久しぶりに南軽井沢のカフェ ”ル・プティ・ニ”に出かけた。お正月だというのに店内はほぼ満席で、カップルや小さな子供を連れた若い夫婦が目立った。午前中はスキーを楽しんできたのだろう、最近のスキーウエアはそのまま街着になるようなスマートなデザインが多いので、旅行の際の衣類も最小限で済む。

マスターの作るマイルドなキーマカレーや、銅板でフワフワに焼いたホットケーキが自慢のこのカフェ。
オーナー夫妻の人柄が時折垣間見えるような温かみのある店内には、お正月気分を演出する松や赤い実がさりげなく添えられていた。冬のカフェはいいものだ。見事な林檎が描かれたカフェオレを口に運ぶたびに、毎日を静かに裕に生きることの素晴らしさを実感する。

2012年1月1日日曜日

穏やかに 元旦

朝から晴天に恵まれた軽井沢。肌を伝わる空気はさすがに冷たいが風はほとんどなく、静かで穏やかな新年が幕を開けた。

のんびりと長倉神社へ初詣へ。
柔らかな日差しに包まれた午後は、自宅でささやかなおせち料理に舌鼓。


実家から届いた餅を”焼き焼きグリル”でじっくりと焼いたら、昨年 加賀で出合った甘口の醤油と海苔を巻いてパクリと頬張る。これ以上ないというほどシンプルな食べ方なのに、なぜここまで美味しいのか。


日本の食材は奥深い。

2012年、私は毎日の”食”を通して、まだまだ知らないこの国の素晴らしい文化に触れていきたいと思う。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。