2011年7月31日日曜日

シンプルがおいしい

抜けるような青空は何日ぶりだろう。デッキが乾くタイミングに合わせて、溜まっていた衣類の洗濯を始めた。洗濯物が乾いてゆく、そんな当たり前のことが今日はとても嬉しい。

地物の食材が肩を並べる我が家の食卓。野菜も果物も、シンプルに味わうことにしている。素揚げした丸茄子と新ショウガには醤油を回しかけるだけ。




痩せた土地を味方につけて逞しく実る歯ごたえのあるブルーベリーは、今だけの味覚。たらふく生で食べたら、こんな風にミルクセーキにしても。いやはや、なんという贅沢。



秋の気配

一足早く別荘入りをしていた大人の中に、夏休みを迎えた子供達が加わってゆく。7月最後の週末は、みんなが集まる大切な日。そんな日の夜に、軽井沢は停電した。昨夜のことだ。時刻は夕食の準備にとりかかる18時少し前で、「停電はうちだけかしら?」と不安になったご近所さんが、ゾロゾロと私道に出て来ていた。私も少々慌てたが、そこはクライミングで培った野生本能が目を覚ます。まだ日が長いことが幸い。冷蔵庫の食材を確認した後、ガスコンロをデッキのテーブルに出して、お湯を沸かし、今夜の夕食作りにとりかかった。

メニューは、アルファ米の五目ご飯(これが、山用とは思えぬ美味しさ)とフライパンで作る牛丼。19時頃には食べ終わり、肌寒くなってきたのでリビングでお茶にしようと思っていたところで通電。今回は一時間半の停電で済んだからよかったが、これが夜通しだったら大ブーイングだったに違いない。しかし、はじめからBBQを予定していたご家族は、ちょっとしたサバイバルゲームが楽しめたかも。これも、非日常の愉しみと言える。





今年は梅雨明けが早かったが、どうもここにきてパッとしない空模様が続いている。気温も低く、1000mにいるというより、1500mの高地に滞在している感覚だ。早くも赤く色づきはじめた庭のヤマボウシ。



2011年7月29日金曜日

キビタキの雛が誕生

玄関ドアの上に飾ったリースがキビタキの巣になって数週間が経つ。そこでは雌が休むことなく卵を抱いているようだった。キビタキは一夫多妻の鳥。色鮮やかな雄が様子を見に来るのは毎日ではなく、夕方になって雌だけが巣を飛び出してパッと食事を済ませる姿を何度も目にした。たった一人で、一日じゅう卵を抱くことは、果たしてどんな気持ちだろうか。私はそこに、母親としての強さを感じずにはいられない。




今日も、雄は来ていない。
朝、デッキでお茶を飲んでいると、リースのあたりから鳥の鳴き声が聞こえてきた。一度きりの、何かの合図のようだった。
そして、午後の2時、リースから身を乗り出した雌の姿と共に雛の小さな声が私の耳に届いた。キビタキの雄よ、どこにいる?今日の夕方は絶対に立ち寄るのだぞ。

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2004年からの膨大なアーカイヴも順次見られるようにしていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。