2013年10月29日火曜日

薪ストーブで暖をとる日々

いよいよ、薪ストーブを本格的に焚くようになった。そこで必要になるのが、焚き付けの際に使うソダというもの。どんなに乾いていても、いきなり太い薪から炎があがることはない。着火材を使う手もあるけれど、松などを細かく切ってよく乾燥させた木材=ソダがあれば、ストレスなく焚き付けの時を過ごすことができるのだ。これ、本当に大切なこと。焚き付けに一時間かかってしまうなんてことは、ざらだから…。

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軽井沢のスーパーも、北欧なみかもしれないな。これは、MATSUYAの売り場。この唐突な眺めには正直びっくりした。しかもナラが一束で714円とは...。商品化された薪のなんと高いこと。

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薪ストーブはクリーンで美しくて雰囲気があって、他に類を見ないほど素晴らしい暖。しかし、燃料となる木材の調達から保管、焚き付けるその瞬間まで、実際には膨大な手間と時間がかかっていることも確かだ。そんな苦労を一瞬で忘れる力があるから、私は死ぬまでこの暖房とともにある暮らしを送っていきたいと思ってしまう。

2013年10月28日月曜日

秋の味覚を堪能して

日本人の味覚の素晴らしいところは、”繊細な香り”ではないかと思う今日このごろ。

先日は南相木村まで出向き、村の特産品である松茸を味わってきた。

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土瓶蒸しもいいけれど、新蕎麦にたっぷりと乗った松茸の香りや歯ごたえと言ったら…。山国にっぽんの秋を堪能した。

そして、一昨日は東御市のローカルベンチへ。美味なるパン屋さんが年に数回だけ手がける期間限定のランチを味わいに。

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まずはこれで乾杯!カンパーニュの上には、鹿肉を使用したパテがたっぷり。丁寧な仕事がされた前菜の盛り合わせや、栗の入った具沢山のスープに舌鼓。デザートは秋映のワイン煮とバニラアイスで、最後まで素晴らしいメニューだった。

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この時期だけは、お財布もウエスト周りも、少しだけ緩みがちな我が家です。

いい季節です

朝晩の冷え込みと、暖房による乾燥。大人も喉の調子がおかしくなるような日々。だから、気管が細くて弱い子供との暮らしは何かと神経を使う。鼻水が出るとか、自分で鼻をかめるとか、そんな当たり前のようなことがスムーズにできないのが、幼児というものなのだ。

しかし、日々の成長には驚かされるばかりだ。少しずつだが、子供との散策が落ち着いて楽しめるようになってきたことも、そう。私たちは午前と午後の二回、自宅の近くをのんびりと歩く。

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どんぐりの敷き詰められた、私道。

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ドラマティックな西日にしばし目を奪われることも。

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2013年10月25日金曜日

色づくって、いいな

冷たい雨が、木々の紅葉を加速させている。今日の浅間山はすっぽりと雲に覆われ、そこに山があることを忘れてしまいそうだ。

この季節は、とにかく車を運転するのが楽しい。何気なく眺めてきた緑が、徐々に色づいてゆく。それが昨年の秋とは少しずつ異なっているという、そんな小さな変化を見つけるのが楽しいのだ。いつも眺めている自庭なら、なおさら。

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からりと晴れた日もいいけれど、今日のような雨の日も好きだな。濡れた葉の艶っぽい美しさと言ったら。

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同じ根っこから生えてきたのに不思議だね。黄葉で終わるものもあれば、さらに赤く色づいてゆくものも。

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山の寄せ植えも秋色に。ヤマリンドウが花開き、ヤマボウシは深い赤に色を染めた。

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いよいよ10月も最終週へ。日中の気温が一桁台なんて日も出てくるだろう。霜が降りるその日まで、ヤマリンドウの可憐な青花の傍らで庭仕事を楽しみたい。

2013年10月15日火曜日

楽しい紙

素晴らしい秋晴れに恵まれた土曜日、私は駒形克己さんのワークショップに出ていた。駒形さんは、ニューヨークでグラフィックデザイナーとして活躍した後、絵本の制作に着手した方。数々の美しい”紙”の世界はご存知の方も多いと思う。その絵本を作ろうと思い立ったきっかけが、実は娘さんの誕生だったとご本人の口から発せられ、その娘さん(なんともう、25歳に!)や奥様もお手伝いに来ていたから、嬉しくなってしまった。和やかな雰囲気に包まれた会場でのワークショップ、これほど魅惑的なものはない。

三つに折りたたまれた白い紙の上に、赤い三角形がプリントされている。広げて一枚にすれば、三角形の断片があるだけ。これを思い思いのイマジネーションで作品とするという試みだ。与えられた時間は約一時間。参加者の多くは子供とその親たちだ。

テーブルの上には、色紙と、はさみと、のり。それを見るなり、子供たちの手は、瞬く間に動き出した。が、大人たちはまず構想、構想、構想。なんで、いつになっても手が出ないのかしらと思いながら…。

赤い三角形の断片を眺めていたら、私にはなんだかカクテルグラスに見えてきて。赤にはぜひ緑と黒を合わせたいな。そんな風に一度方向が決まったら、手が勝手に動き出すではないか。マティーニとワインを傾ける。これが、日ごと秋色に包まれてゆく今の私の気分なのだろう。

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これ以上ないほどにシンプルな教材。

「スタートは皆おなじ。でも、いろいろな答えがある。あっていいと思う。これこそが個性だから」とは駒形さんの言葉。完成された絵本しか手にとったことがなかったけれど、今回は駒形さんのご家族に会えたことで、作品の見方が変わっていくのだろうな。そう思った。

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集中力が必要で、終わったらどっと疲れてしまったけど、それ以上に楽しい創作時間。これを機に、子供と楽しめる絵本を幾つか作ってみようと考えている。まだ頭の中には、三角の断片が...。円でもいいかな。

2013年10月2日水曜日

一人で過ごす、東京

9月最後の週末、我が家はちょっとした冒険に出た。旦那さんにとっては、初めて子供と二人きりで実家へ向かう列車の旅。そして私にとっては、子供が生まれてから初の、”ひとり”東京だ。

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進化の止まらない日本の駅だが、東京駅には叶わない。レンガ造りの東京ステーションホテルが、周囲のモダンな建物と見事に調和をとってゆく様は、歴史のあるものを丁寧に保存・維持してきた長年の努力の賜物だ。話題の商業ビル KITTEの中にも、旧中央郵便局の局長室が再現されるなど、スクラップ&ビルドだけでない、ほんもの感がそこかしこに見られる。

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東大が1877年の開学以来蓄積してきた、学術標本や研究資料などをドラマティックに展示した美術館が、KITTEの中にできたことも嬉しい。化石や鳥類の精巧な剥製といった歴史的な遺産。その美しさに開眼させられる、とても贅沢な空間だ。

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丸の内から皇居まで続く通りも、ここにきてぐんと魅力的になった。休日に歩きたくなる通りとしては、いま一番旬なのではないだろうか。

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大好きなエルメスのウインドゥ。振り袖を纏ったお嬢さんと両親の後ろ姿に、日本の美しさを垣間みる。

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2020年には、この東京でオリンピックが開催される。子供ができたことで、少しずつ将来を見据えるようにはなってきたけれど、具体的に7年後のことなど考えたこともなかった。しかし、オリンピックのお陰で未来が射程距離に入ってくる。世界的なイヴェントにはこんな恩恵もあるのですね。