2014年4月30日水曜日

雨にも負けず

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キッチンで洗い物をしながら、裏庭で咲く辛夷の花弁に、雨のなか登園した我が子の姿を重ねていた。今日は朝から雨が強く降り気温も低く、花冷えの一日。

ようやく見頃を迎えた軽井沢の桜だが、まだ咲き始めだったことが幸い。明日から天気は回復!ゴールデンウィークの後半は、きっと満開の状態でゲストを迎えてくれることと思う。

今日は入園以来初めての、まとまった雨。降園時間に迎えにきた親は皆、タオルを片手に不安を隠せない様子だ。が、どうだろう。子供たちは”雨の日にしかできない”水遊びを満喫し、泥まみれに。自信さえ見え隠れする充実した表情をしているではないか。これからは、「今日は天気が悪いから家の中で…」という大人の言い訳は通じなくなりそうだ。

2014年4月25日金曜日

美しすぎる山野草

昨日は、所用で友人の家へ。乾いた落ち葉がグランドカヴァーとなった庭は、春の日差しを浴びてぬくぬくとした暖かさ。このふかふかの布団の下で、主の愛する山野草たちがさぞ深い眠りについているのかと思いきや、いたいた。ここに、あそこに、足下に!圧倒的な美しさで、私を魅了しながら…。

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山野草の中でも、群を抜く美しさ。それが、この竜田草(タツタソウ)ではないだろうか。原産地は朝鮮半島北部や中国東北部、アムール地方など。日露戦争当時、軍艦龍田の乗務員がこの花を持ち帰ったことから、タツタソウと名付けられたそうだ。

薪割りが終わると、こんどは家のメンテナンスや庭仕事にあてる時間が、自然と増えてくる。お天気の良い日は、気づくと一日の大半を屋外で過ごしていた!なんてことも多々あって。家の中でしかできないことは、雨の日や暗くなった夜にやればよいと思えてくるから面白い。これから訪れる季節は、まさに晴耕雨読の日々だ。

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北欧を代表するこのマグカップは、確かククサと言ったっけ?同行した友人が帰りがけに自宅で珈琲を淹れてくれ、初めてその感触を味わうことができた。珈琲の味がしょっぱいのでびっくりしたが、ククサは制作過程で塩に漬け込むのだそうで、その塩気がいつまで経っても抜けないというわけ。お茶の味わいは変わってしまうけれど、いつでもどこでも塩分を補給できるという意味では素晴らしく、デザインも秀逸!

2014年4月24日木曜日

心は花屋へ

今朝の軽井沢、冷えましたね。マイナス3℃くらいまで。4月も下旬になろうとしているのにこれだから、ダウンジャケットやカシミヤのセーターを、クリーニングに出すタイミングを見失ってしまう。”一年のほとんどが寒い”これが軽井沢。

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それでも、朝日を浴びたアブラチャンや咲き始めたばかりのクロモジを間近で見たくて、外へ出た。真冬のあの寒さではないけれど、まだまだひんやりとした、健全な身体を持ってして初めて心地よいと感じる寒さだ。寒暖の差が生み出す花の色の美しさや、野菜のおいしさや、様々な恩恵を肌で感じながら…。

昨日、行きつけの花屋さんへ行ってみたら(心は自然と花屋へ向かう時期です)、「今年は大雪の影響で、鉢物や苗が少ないかもしれません」って仰ってた。景色の中から雪が消えたことで、あの大雪のことをすっかり過去のものにしていた自分にハッとした。農作物をはじめ様々な産業に、今でも深い爪痕を残し苦戦を強いられている方たちがいる。今年は庭に花を植えるとき、そんなことを意識してみたい。

2014年4月21日月曜日

和食って奥深い

週末は、料理好きの友人が我が家のキッチンで得意の和食を振る舞ってくれた!軽井沢はまだまだ肌寒く、山菜もふきのとうがあるくらい。だからなおさら、季節を先取りした食材が嬉しかった。春の味覚に、そして日本人の繊細な和風味に舌鼓。インドから帰国したばかりの友人を迎えての宴の席でもあった。

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鯛はオーヴンでじっくりと塩焼きにした後、桜の塩漬け(+それを戻した水)と昆布で炊き上げた飯と合わせるという、彼女のオリジナル。鯛の甘みが生きた贅沢なご飯となった。

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その他には、ウドと人参の炒め物や鶏肉の梅肉ソースがけ、ホタテの貝柱と新玉葱を合わせた一品など、野崎さんが提案している万能薬味(ミツバ、ネギ、クレソン、木の芽など複数の薬味を合わせたもの)が料理の仕上げとなって、爽やかな香りと食感を堪能。

翌日は、残っていた万能薬味や梅肉と出汁のソースを使わせてもらった。すると、いつもの食卓が小料理屋に大変身!きちんと出汁をとり旬の薬味を数種類常備しておくだけで、毎日の食卓は短時間で出来上がるだけでなく、奥深いものになることを再認識した夜になった。

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ボイルしたホタテに薬味をたっぷりと盛って、梅肉ソースを。

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大好きな三陸のスルメイカ(一夜干し)はさっと焼いて、花山椒と醤油をまわしかけて。ここでも薬味が大活躍。

ここにきて、鰹節と昆布できちんと出汁をとることを億劫にしていて...反省。この一手間で味が格段に変わってくるのだから、やらなきゃ損ですね。次回は地物の山菜をふんだんに使って、”軽井沢の春”を祝いましょうか。

2014年4月18日金曜日

芽吹きを後押し

今日は朝から冷たい雨。我が子は初めてレインウェアに袖を通し、いつもと違う衣装に戸惑いを隠せない様子だった。子供はとても敏感な生き物だ。

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霧雨は、すべての芽吹きを後押ししてゆく恵みの雨。アブラチャンの花も雫に包まれ、水気を帯びた枝の黒々さと相まって、艶やかな美しさを見せてくれた。昔は、この花の実から油を取って、灯油のように使っていたというから驚き。アブラチャン...こんなにかわいらしい名前がつくなんてね。身の回りに燃料があった時代って、よく考えると理にかなってる。我が家も将来を見据えて、薪ストーブの燃料づくり(つまりは、ナラの林を作る!)に着手していきたい。

 

2014年4月15日火曜日

小さな社会

今日は、朝一番で温泉へゆこう!と決めていた。そして、ひとり昼食を楽しもうと。我が子は、幼稚園で初めて出される食事と、おそらくは格闘せねばならないというのに...。ごめんね、今日は許してください。

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トンボの湯へのアプローチで目を奪われた、アブラチャンや水仙の黄色。冬枯れに見える林のなかで、ひっそりと咲き始めるアブラチャンの花の魅力は、山に暮らしてみなければ到底気づかない繊細さを持っている。

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湯上がりの散策にぴったりな、ハルニレテラスのデッキ。今日の軽井沢は20℃近くまで気温が上がり、半袖でもOKな陽気となった。無彩色だった湯川のほとりにも少しずつ新緑が増え、この緑が色濃くなるのと同時に、行き交う人も多くなってくる。

ちょっと早めのランチは、東京時代からお世話になってきた中華 希須林へ。久々に食べるパイコー担々麺は少しヘビーだったけれど美味しかった。

珈琲を飲んで子供を迎えに行くと、やはり何も食べることができずに涙をためていたとのこと。お腹が空いているはずなのに、私が駆け寄ると元気に遊ぼうとして…彼なりに、一生懸命小さな社会に順応しようとしていることがわかる。食べることに関しても決して急かすことなく、その時が来るのを”待ってくれる”その教育方針に感謝。

昨夜に引き続き、今夜も薪ストーブを焚く必要のない夜になりそう。

2014年4月13日日曜日

お天気が続いて

明け方はマイナス4、5℃まで冷え込む軽井沢。だが、空の色はうんと柔らかくなり、ぼんやりと霞む景色とイカルの美声に、春を確信する日々が続いている。このお天気、もう何日続いているだろう。嬉しいですね。

何かと口うるさい”私の手”を離れて外遊びを満喫するようになった、我が子。先日も、生まれて初めて顔を土で真っ黒にして帰ってきた。これからは、賢いウェア選びと、効率の良い洗濯の仕方を身につけたい。そう思って取り寄せた、防水・撥水ウェア専用の洗剤 グランジャーズ。

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さすがに、頑固な土の汚れは落ちなかったけれど、自宅の洗濯機で気軽に洗えて、スキーウェアなどに施された耐久撥水加工を落とさないクオリティに大満足!どうも、一般的な洗剤は洗浄力が強すぎるようで。

6トン分の薪割りもほぼ終了して、冬籠りの準備は整った。あとは、来る緑の洪水と戯れるだけだ。

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ご近所さんからのリクエストで、昨夜仕上げた羊毛アート。広大な庭が春のやさしい色に彩られてゆく様を表現した。黄色いドアのお家と、紫色は開花間近のカタクリの花。

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2014年4月9日水曜日

一歩

今日は、子供が通う幼稚園で”入園の集い”が行われた。二歳になってからまだ数ヶ月という若さでの社会デビューは、少々酷な気もしていた。しかし、瞳を輝かせて森を探り、駆け回り、新しい仲間とコミュニケーションをとろうとしている君の後ろ姿を見ていたら、この判断は間違いじゃなかったって思えてきたよ。

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”豊かな自然の中で暖かな眼差しに囲まれて育つこと”

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それは、これから送る長い人生に、きっと大きな意味を持ってくる。

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家族みんなで落葉樹の森を探検する機会を与えられたのだが、歩いてみるとびっくりするほどの暖かさ!あの大雪はいったい何処へいってしまったのだろう?と、不思議な感覚に陥った。刻々と変化する日本の四季を、その小さな身体全体で感じてとっていって欲しい。

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2014年4月8日火曜日

こんな病院を待っていた

長野に来てからずっとお世話になっている佐久総合病院(出産もここ)が、この春、佐久医療センターとして生まれ変わった。4月4日に検査があったので出向いたのだが、その素晴らしさに感動!

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院内は自然光に溢れ、日中は照明が要らないほどの明るさ。検査と診察をスムーズに行う為の考え抜かれた導線に、別棟の落ち着いた病棟。

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あぁ、私はこんな病院が近くに出来ることを心待ちにしていた。

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手術室のある2階へは、救急車が直接アクセスできるよう設計された建物。屋上にはヘリポートもあり、いま、病院を取り囲む森をみなで育てる試みがはじまったところだそう。

すぐ近くには、我が家のホームドクターならぬチェーンソーのプロショップ”山口商会もあって。身体と同じように、道具のメンテナンスも怠らないロケーションとなった。

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2014年4月3日木曜日

少しずつ、大人の時間

昨夜は、気の合う仲間と夕食を囲んだ。我が子は入浴後にひとしきり走り回ったあと、驚くほど静かに眠りについてくれ…。昼寝をしなくなった子供は、私たちに自由時間をたっぷりとくれるのだった。感謝である。

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Menuは...

下栗のじゃがいも(二度芋)とディルを合わせた、素材の甘みを味わうポテト

同じく二度芋をたっぷりと使ったスペイン風オムレツに、タマネギとエシャロットのコンフィを添えて

あめーらトマトのブルスケッタ

ここにきて無性に食べたくなった、グリーンカレーと紫米のごはん

ダブルウォールのビアグラスで、エールビールをじっくりと味わえたことが嬉しい。食事の締めくくりには、おもたせにいただいたYUKAWATAN仕込みのスイーツを、スパークリングワインとともに味わって。

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イエナグラスの大きなポットで淹れるカモミール・ティー。あぁ、何年ぶりに使っただろう。香り高く色も鮮やかで…真に美味しいものは、それ相当の器でいただきたいですね。

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気づけば、日付が変わっていたからびっくり!まぁ、それもいい。こうして過ごした時間が、みんなの人生として刻まれてゆくのだから。「春になったら、」という言葉が会話の中で何度も交わされるこの時期が、実は私はとても好き。