2013年6月28日金曜日

久しぶりの沖縄

子供と一緒に、初めての”飛行”旅行として選んだ行き先は、沖縄。ひとつのホテルに滞在して、特にこれといったスケジュールを組まない、静養の旅だ。

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沖縄の魅力はなんといっても海の美しさ。白い砂浜がいい。

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美ら海水族館の帰りに初めて立ち寄った、恩納村。ここは南国のフルーツと熱帯の艶やかな花で溢れる夢のようなところだった。勢いで買ってしまった沢山の花はホテルの洗面コーナーへ。旅の醍醐味って、こんなことなのかも。

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沖縄と言えば、近海で獲れる新鮮な本まぐろ。子供が暴れて外食が困難と判断した夜に、近くのスーパーで見つけたのだが、驚くほどリーズナブルでありながら美味しくてびっくり!数年前まで、沖縄ではまぐろの脂身の価値がなく、大トロなどは超破格で売られていたという。

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四年前に那覇への移住を果たした元同僚が、地元民御用達の美味しい沖縄料理屋に連れていってくれた。その後は、”南”の穴場へとドライブ。サトウキビ畑を抜けると、紺碧の海が眼下に広がる、素敵なところだ。

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そんな元同僚が焼物(やちむん)通り 壷屋で営むのが、琉球モダンのセレクトショップ。観光客だけでなく、地元の方にも愛されるお店になっているようだ。

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23日の夜にはスーパームーンも拝むこともできた。これも、梅雨の明けた沖縄だからこそ。連日お天気に恵まれ、のんびりとした、いい旅だった。

軽井沢はまだまだ梅雨の最中。室内に干している梅干しが、ちょっと心配。

2013年6月20日木曜日

晴れ間を見つけて

梅雨が開けて天気が安定してくる頃に行うのがよしとされる、梅の土用干し。私の漬けた梅は、はるか南の紀州から届いたもので、梅雨の真っ只中の軽井沢。梅干しづくりに手を出したはいいものの、仕上げの土用干しに一苦労。やはり、その土地で採れたものを使うことが、梅仕事をスムーズに進める秘訣だったと気づかされる。

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6月16日の様子 梅雨の中休みが嬉しい。

梅雨時の晴れ間は貴重だ。こと、霧の多い軽井沢においては。洗濯物は室内に干しているが、乾くまでに二日は要する。それでもなんとなく湿っているので、軽くアイロンがけをしないと、たたんでクローゼットへしまう気分にはなれない。生乾きの、あの匂いだけは勘弁だから。

高地に暮らしている場合は、ほんの少しの晴れ間で事足りる。濡れたデッキを数分のうちに乾かす、あの強烈な日差しが雲の切れ間から顔をだしてくれないものか。今日もそんなことを願って。

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イタリア トリノ生まれのCaffarel。食べやすいミルクチョコレートを包む、茶目っ気たっぷりの包み紙はキッチンのアクセント。でも、茶目っ気だけでなくしっかりトラッド!しているところが私好み。梅雨時期は特に、イタリアの乾いた空気が恋しくなる。

2013年6月13日木曜日

梅仕事を楽しむ

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ジメジメとして、朝晩は肌寒くてついつい床暖房のスイッチに手が伸びる、軽井沢の梅雨。でも、こんな空模様だからこそ家の中で静かに進める静かな仕事が楽しい。

”梅の雨”と書いて、梅雨。梅雨に入ることを入梅なんて言うのだから、今年は思いきり梅仕事に興じてみたい。

そう思い始めた矢先、ツルヤで紀州産の大粒の南高梅を発見!ツルヤの凄いところは、信州の食材だけでなく、国内外から高品質なものを上手に見つけてくるところ。私の母などは、「ここへ来れば、美味しい果物が驚くほどリーズナブルに揃う」と娘の家に来る前に、ツルヤで買い物を済ませているほどだ。

出始めたばかりの、まだ青さが際立つ固めの梅は、カルパッチョ用の梅醤油に。

黄色がかって、甘酸っぱい香りがしてきたものは、皮付きのままの状態で柔らかく茹でてジャムに。茹で汁には梅の香りとエキスがたっぷりと流れ出ているので、これも蜂蜜を加えてティータイムにいただいた。

そして今日は、完熟の南高梅を運良く2㎏ゲット!これから、初めての梅干しづくりがはじまる。

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庭のいたるところで育つ幼木と苔を使って、即席の寄せ植えに。

ヤマモミジ、ヤマボウシ、ユキヤナギ、フウチソウに紫陽花。なんでもない樹々だけど、よく見ればそれぞれに素敵な表情をしている。

2013年6月11日火曜日

信州に魅せられた人たちの

先週末は、お気に入りのパン屋さんの別の顔を味わった。

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旬を迎えたアスパラガスをメインにした前菜は、それぞれが斬新な組み合わせでありながらホッとする味ばかり。まさに、人柄が滲み出ているようだ。

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これが、パン屋さんのファサード。食事をいただいている間も、ひっきりなしにお客様が来ていた。パンを焼くのは一人。だから、作れる限界があり瞬く間に売り切れてしまう。それでも、ご夫婦だけでこの素晴らしい品質を守りながらやって行って欲しいなと思ってしまう。

お庭でデザートと珈琲をいただいた後は、久しぶりに芸術村まで足を伸ばした。彫刻家 船山滋生さんの遺作展を見に行くためだ。

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明神池のほとりに佇む、梅野記念絵画館を訪れたのは今日が初めて。もっと早く来れば良かった!

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続いて向かったのが、ヴィラデスト。

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今は、市町村合併で東御市なんて言うけれど、私の中ではまだまだ芸術村は北御牧村で、ヴィラデストは東部町。小県郡(ちいさがたぐん)という素敵な響きが消えてしまったことが悔やまれる。

船山さんも玉村さんも、東京で生まれ軽井沢へと移住した、私にとっては大先輩たち。彼らが終の住処として選んでいった土地もまた、軽井沢以上に魅力的だ。この空気、風、神々しさに触れたいがために季節の節目にはほぼ必ず訪れてしまう。そんな素敵な場所。

2013年6月6日木曜日

美しい本に夢中

中軽井沢駅の図書館がすっかり気に入って、頻繁に本を借りるようになった。絵本も膨大な量があり、中には幼少期の自分が虜になった懐かしいものもある。だが、実際には、我が子にどういったものを読み聞かせたらよいか?皆目わからないでいた。最初のうちは今月のおすすめとか、新刊ばかりを手に取っていたが、今回からは”ビジュアル的に美しいこと”をキーワードに選んでみることにした。

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すると、不思議。

俵万智さんをきっかけに、短歌に魅せられていくではないか。五七五七七という、表現方法を限りなく短くしながら、定型のリズムを得た言葉たちの放つ息づかいや光が、いまの私にとってはとても新鮮なのだ。

もしかしたら、これからの暮らし方も短歌のように、無駄なものを削ぎ落として洗練されたものにしてゆきたい。そんな思いが強いのだと思う。

2013年6月4日火曜日

ミズキと藤と

どんなに馴染みのある風景でも、見落としていることは多い。この時期なら、花粉の多さに驚かされるミズキと、藤の樹の存在だ。

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山の樹が何であるかを知りたければ、花の開花に立ち合うのが一番。

様々な樹の枝に絡み付いて、どんどん成長してゆく藤。いま、軽井沢のいたるところで、およそ想像もつかないような場所で、この美しすぎる藤の花に出会うことができる。

私の花の師匠である井出美鳳先生が、いつかこんなことを言っていた。「今となっては藤蔓のある山は遺産だ」と。華道の世界において、藤蔓ほど魅力的な素材はないのだ。

先生が八ヶ岳高原ロッジの生け込みをはじめて、今年で30年。それを記念したインスタレーションが日曜日まで開催されている。DSC02968

先生の永遠のテーマ ”風の音”を竹で表現したもの。スケールの大きさにびっくり!

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白樺林に、藤蔓と白樺。

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カンボク、ユキヤナギ、ハウチワカエデ。どこの庭にもあるような樹々もここまで魅力的になる。

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ロッジのすべてが山の樹と花に彩られる、夢のような一週間。ちょっと不便な場所ですが、興味のある方はぜひお出かけください。

人の手が加えられて花は、その人になる。そんなことを体感した一日でした。