ほとんどの時間を家の中で過ごした私にとって、今年の春は唐突にやってきた。ブラインド越しの庭の様子が見たくてうずうずし始めた頃には、既にあちこちでフキノトウの花が咲き乱れていたし、クリスマスローズのこともすっかり忘れている。こんなことは初めてだ。子供の深い寝息を確認した後、春の訪れをこれ以上見逃すまいと雨上がりのデッキに出た。
木々の冬芽が少しずつ膨らみ始めていた。そして、葉よりも先に花を咲かせる山の低木 ダンコウバイが雨の雫を纏って夕日に輝いていた。
黄色は春のいろ。春はいつも、どんな時でも素敵な季節だと思った。
0 件のコメント:
コメントを投稿