2012年10月23日火曜日

Time is...

子供の寝息を確認したあと、私は剪定鋏と手袋を持って庭へと繰り出した。夏の間、家を取り囲むその緑に、どれだけ勇気づけられたかわからない。それぞれに色づき役目を終えた彼らを順々に、綺麗に整えてあげたい。そう思うのは、四季を楽しませてもらっている感謝の気持ちからだ。

しかし、今の私に与えられた時間はごく僅か。5分おきにデッキに戻り、一度目覚めたらどこで何をするかわからない、アグレッシブな子供の様子を確認しながらの作業は、想像を超える慌ただしさだった。だからこそやりきった感が強く、一日がぐっと充実してくるのだが…。

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子育て中の親にとって、時間とは何か?ひとりの時間とは何か?と思いを巡らせてみる。すると、不思議。結論は、もう”ひとりじゃない”ってことなんだね。誰かのためにが、もうひとり増えた。何をするにもそのような感覚で臨む毎日。マルバの葉が、今までとはちょっと違って見えたのもそうのせいかな。大変な毎日だけど、我が家にきてくれてありがとう。

 

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2012年10月13日土曜日

予想外の模様替え

急遽、一段上がった和室にサーフテーブルを置くことになった。子供が自由にひとり歩きするまでの、期間限定のインテリアだ。こんな斬新な展開、今までただの一度も考えたことがなかったが、せっかくなのでここで大人の時間を楽しみたいと思う。

 

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今朝の気温は5度だった。庭ではヤマリンドウが花開き、深まる秋を知らせている。しかし、この花が最も美しいのはほんの僅かな時間。霜が降りたら最後、蕾ごと凍って残念な姿になるのだ。

 

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マルバノキはハート型の葉を赤く染めて、早くも落葉。私は、この時期がもたらす美しすぎる光を内で外で、追いかけるように忙しく過ごす。

 

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2012年10月3日水曜日

秋雨の日は...

朝晩はめっきり涼しくなり、一雨ごとに落葉松に絡んだツタウルシの紅葉が進んでゆく。しかし、周囲の木々はまだ青い。一見夏のようだが、近づくと葉の緑も随分と色褪せ、オレンジ色に染まりはじめたものもある。いつまでも続く残暑が季節感を失わせていると決めつけてきたが、いやいやどうして、自然はいつものペースを微調整しながら守っている。

日当たりの良い場所では山栗が熟してきたから、散歩がことのほか楽しい。だが、容赦なく高所から落下してくる栗のいがは重く、時に凶器に。大人に当たっても大怪我だ。だから、いくら栗拾いが楽しくても子供と一緒にとはいかない。たとえ5分でも、旦那さんに子供をみてもらい、私はひとりでこの時期特有のアクティビティに興じる。

今日は朝から冷たい雨。昨日蒸かした山栗を使って、パウンドケーキを焼いてみた。材料の粉・砂糖・卵を、それぞれ1ポンドずつ使うからことから名付けられたこの簡単な焼き菓子でさえ、子供が寝静まった時にしか作れない。あぁ、でも、今日は作ることができた!私の子育ても、一歩前進。

 

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たっぷりの山栗のペーストとココアバター、ビターチョコレートで大人の味に。

 

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カラリとした秋晴れが、そろそろ懐かしいものになりそうだ。