毎年恒例の夏のBBQが終わった。幼児を含めると総勢12名という、ちょっと大掛かりなものになりそうだったし、当日の空模様にも不安があった。小雨ならデッキで炭火が熾せるかな?しかし雨脚が強まったら、すべての料理を室内で行うことになるだろう…となるとメニュー構成も変わってくるな。招く側は、様々なシチュエーションを想定しなければならないので、気苦労は多い。
それでも、私は人を招くのが好きな方である。自分が育った家は来客が多く、ほとんど毎日のように誰かが訪れている家であった。その度に、母や祖母がせっせとおもてなしをしているのを目の当たりにしてきたことが、少なからず自分にも影響しているのだと思う。ちょっとお茶くらいなら、リビングや洗面コーナーをささっと綺麗にする程度で済む。だが、日帰りでも長時間の滞在となれば、家の中全体を片付ける必要が出てくる。これが料理より何より大変なのだが、こういうことでもないと本格的な整理整頓はできない。増えすぎたものを潔く捨てる機会をくれる、ホームパーティさまさまである。
どんどん身長が伸びて、手の届く範囲が広がってきた子供のいる我が家のテーブルの上は、さながらモノの避難場所だ。気がつけば一人暮らしの老人のように、必要なモノを常に置いておく生活に。庭の緑が映り込む、磨き甲斐のある透明のガラステーブルだってことを忘れていた。
今が旬のトウモロコシをどう食べるのが美味しいだろう?と思い、二日前に(生地づくりの)予行練習をしたトウモロコシと満願寺唐辛子のピザは黒胡椒を効かせて。
当日の午後、生地から打って焼こうと考えていたのだが、みんなの満腹具合を見ると大過ぎるなと判断し、断念した。
こちらは、当日の朝に仕込みを終えたクリーム・ブリュレ。今回はパトリス・ジュリアンさんのレシピをチョイス。レモンの風味が効いて、後味がさっぱりとしているところが美味しいと好評だった。
夕方になってやっと雨が上がり、子供たちは待ってましたとばかりにまだ濡れたデッキへ駆けていった。こうして見ると、我が家のリビングもずいぶんポップな色合いが増え、賑やかになったものだ。
そして思う。子供を見つめる大人たちの眼差しが、やさしくて美しいと。
子供は親が育てるものだろうか?いやいやどうして、この小さな子供たちが(自分は大人だと思い込んでいる)私たちを、ほんものの女性や男性に育てているのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿