2012年3月6日火曜日

春の音が聴こえる

屋根から根雪が消えて、天窓から空や星々の輝きが見れるようになったのも束の間。昨日はふたたびまとまった雪が降り積もり、窓の下の空間は暗がりに戻った。

だが、それは春の雪だ。窓を開けると、びっくりするほど気温が高くて拍子抜け。おそらく、今日の軽井沢は10度近くまで上がったのではないだろうか。雪は音を立てて水となり、その音が夜になっても耳に届いてくる。私にとっては、春の近づきを報せる、音である。

リビングもサンルームのようで、沐浴の後はいつも体をぶるぶると震わせている我が子が、下着のままの姿でご機嫌だ。カエルのように丸まった両脚を見るたびに、お腹の中で肋骨に見事なキックをいれていたのはこれだったのかと思うのだった。

 

春は確実に近づいている。しかし、まだ。まだまだ先だよ。片手に子供を抱いて窓辺に立つと、彼はすっくとペールブルーの空を見上げ、何かを見つけたような仕草をした。外は穏やかな陽気。私には、鳥たちの平和な囀りに耳を傾けているように見えた。

 

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