約一ヶ月ほど前に作った即席の寄せ植えが、ここにきて風景にしっくりと馴染むようになった。たかが寄せ植えではない。やはり、これとて”雨降って地固まる”ものなのだ。
今日は、いかにも軽井沢らしいエピソードから。デッキに置いた寄せ植えの周りに、シジュウカラが頻繁に訪れるようになったと思っていたら、彼らの目的は”苔”だった。苔を雛のベッドとして利用しているなんて微笑ましい。野鳥が通う寄せ植えも、いいんじゃないかな。同じ環境で暮らす者どおし。夏の間は、寛大な気持ちで見守りたい。
葉っぱばかりで、しばらく色気のなかった庭に、山紫陽花やシモツケの花がちらほらと見られるようになってきた。トラノオやホタルブクロも蕾を膨らませている。そう、蛍の飛び交う季節の到来。
落葉松林を切り開いて家を建て始めたのは2002年の夏。移住の先駆者として雑誌に掲載されたこともあったが、いま、その紙面を見返すとそこには新しい家があるというだけで、裕さとはほど遠い、冷たい暮らしぶりしか伝わってこないから恐ろしい。殺風景だった砂利の庭に、腐葉土を入れて山の樹を植え始めてから、かれこれ10年。家が、その人の家らしくなるのに、最低でも10年は要することを、この庭が教えてくれた。
今回作った寄せ植えは、庭で育った幼木や自然と増えた山野草を使ったもの。人にも散髪が必要なように、庭木にも剪定や間引きが必要になるので、この機会を利用しない手はない。地面ではなく、こんどは移動ができる”鉢という晴れの場”で、植物に新しい生き方をさせてみてはどうだろうか。落葉樹ばかりなので、秋になれば紅葉も楽しめる。そして、これには毎年驚いているが、彼らは見事に越冬する。
もうひとつの寄せ植えは、ドウダンツツジや山紫陽花、ヤマリンドウなどを組み合わせて。晩秋に、濃紫に色づくヤマリンドウの葉の美しさと言ったら…。
ぜひ一緒に作ってみたいなと思う方は、ご連絡をいただけると嬉しいです。軽井沢の短い夏を謳歌いたしましょう!
紫陽花の寄せ植えも素敵でしたが、ドウダンツツジの方も涼しげでいいですね。
返信削除こんな寄せ植えを東京の自宅に置いたら、少しは軽井沢の爽やかな夏を感じられるでしょうか。
心底移住したいと思う私ですが、しばらくはお預けです。
一緒に教えて頂けたら嬉しいです。
shizuさま
削除いつもありがとうございます!
園芸品種の寄せ植えも華やかでいいですが、山の樹もシックでよいものです。
現在のお住まいは東京とのこと。年々暑さが厳しくなっていますが、お家に少しの日陰があればこの寄せ植えも置けるのではないかと思いますよ。
いつもの眺めに涼感をプラス。軽井沢にお越しの際には、どうぞお立ち寄りくださいね。寄せ植えのワークショップは8月いっぱい受け付けています。