2013年7月12日金曜日

蛍の飛び交う

いま、軽井沢の夜は静かな蛍ブーム。日中は30度を超えるかつてない厳しい暑さで、とても避暑地と呼べるものではない。が、蛍たちが活発に動き回る時刻(20時くらい)になると、ようやく天然の涼しさを感じることができるのだ。この夏が特別に暑いのか?あるいは、この先もずっと日本のヒートアイランド化は進むのか?と不安になるが、軽井沢にはまだ朝晩の”気温差”が存在している。それは暮らしを取り囲む”土”がもたらしているものだ。最近は手入れがし易いと、駐車スペースをアスファルトで舗装する家が増えてきているが、ここなら浅間石の砕石を敷いた方が理にかない、周囲の緑とも溶け合う。土の見える暮らしを大切に…。

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発地の水田と塩沢湖に注ぐ沢の二カ所で、沢山のゲンジボタルとヘイケボタルに会った。源氏と平家だなんて。昔から日本の夏の夜には、こんなにかわいい光る虫が同居していたのですね。

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庭では、まるで彼らと待ち合わせをしているかのように、ホタルブクロの花が咲き始めて。

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花屋で買ってきて植えたものではない。トラノオや山萩や山紫陽花と同様に、自然と地面から生えてきたものだ。

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今年も我が家の山紫陽花(道路との境にある)は、ひとつの株から白とブルーの花が咲くという、ユニークな咲き方をしている。

梅雨が明けてから急に暑くなったしまったので、夏の花の開花が例年より早足で進んでいる。ただでさえ短い夏だ。いつもの賑やかな眺めが今年はあっと言う間に去ってしまいそうで、ちょっと切ない。

2013年7月10日水曜日

八ヶ岳を満喫

梅雨明けの便りを聞いて、小淵沢まで足を伸ばした土曜日。

八ヶ岳周辺の魅力は、なんといっても眺望。アップダウンの激しいドライブを思いきり楽しむには、四駆が必須だ。オーナーのブルジョワ的な世界観に圧倒されるカレーの名店 アフガンはお気に入りの場所。もうずいぶんと古い建物だが、それがこの店の魅力を一層引き立てているような気がする。混雑するランチ時間をずらしたこともあり、子連れだったが特等席に案内してくれた。

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オーダーはもちろん、ベーコンエッグカレー。大皿に収まりきらないほどの大きさに圧倒される。ここに深みのあるルーをかけてと。食べるのは数年ぶりのはず。だが不思議だ。たった一口で、その当時に起こったいろいろなことを思い出すことができた。

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お腹が満たされたら、すぐ上の八ヶ岳倶楽部へ。コアジサイの咲く時期に訪れようと、春のうちから決めていた。

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山野草を扱う中庭(という売り場)もモダンにリニューアル。実は私、家の庭作りに取りかかろうとした2004年ごろ、庭の作り方が皆目わからない状態で。「これはもう、自分にとってここが一番!と感じる場所へ行き、何かを感じ取ってこないと」と思い、ここでの住み込み修行に踏み切ったことがあった。

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 私がいた時以上に、山野草のバリエーションとセンスの良い寄せ植えが増えていることが嬉しい。なんといっても八ヶ岳倶楽部の魅力は、さりげなく人の手が加えられた(このさじ加減が絶妙)美しさだから。

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ステージの草屋根は、ちょうど私がいた頃に施行されたもの。すごいな、ここまで周囲と馴染むなんて。

最後は小淵沢へ。リゾナーレのブックス&カフェにワインの試飲コーナーが出来たというので、密かに楽しみにしていたのだ。小淵沢は、信州と甲州にまたがる日本ワインの聖地と言っていい場所で、ホテルではそれらのワインと食事のマリアージュが楽しめる。そして、数年前からはリゾナーレも女性醸造家を招いて葡萄栽培に着手。収穫した葡萄で、高品質なワインが醸造されるようになった。特にメルロー、繊細で香りがすてき。

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このホテルに、日本のワインを導入してゆくことを仕事とさせていただいた時期があり、それぞれのラベルを見ていたら、ワイナリーで働く人の顔とその時に交わした会話が思い出された。

こうして思い返すと、私はいい時代に、貴重な仕事をいただいて、なんと本物を見る機会に恵まれていたことか。これからは、自分自身の経験を生かして、”いい時間”を作るお手伝いをしてゆきたいと思う。

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2013年7月5日金曜日

緑色のお皿

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沖縄旅行のお土産として選んだ、山田義力さんのお皿。まず色合いに惹かれ、ボリュームがありながらもスタッキングが可能で、置き場所を取らないことが購入の決め手となった。

これ以上増やすまいと思っている器だが、やはりこの世界にも出会いがあり、数年の間に新旧が入れ替わる。今春は、友人の息子さんが京都の大学に進学するため一人暮らしをはじめると聞き、不要になった食器や使っていない毛布などを、引っ張り出したものだ。一時は、まるでフリーマッケットの会場のようになった我が家のリビングを訪れた彼が、瞳を輝かせて「全部使いたいです!」と持って行ってくれたことが嬉しかった。中には、18歳が日常使いするには早いなと感じられるようなイイモノもあったが、百円ショップのマグカップやご飯茶碗で、満足する毎日を送っているようでは困る。

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庭のいたるところで、ヤマオダマキが咲き始めた。限りなく繊細なんだけど、麻のように芯が強いひと。

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現在のアプローチの様子。軽井沢の庭が、一年の中で最も華やかなときではないかな。

2013年7月3日水曜日

10年目の庭で

約一ヶ月ほど前に作った即席の寄せ植えが、ここにきて風景にしっくりと馴染むようになった。たかが寄せ植えではない。やはり、これとて”雨降って地固まる”ものなのだ。

今日は、いかにも軽井沢らしいエピソードから。デッキに置いた寄せ植えの周りに、シジュウカラが頻繁に訪れるようになったと思っていたら、彼らの目的は”苔”だった。苔を雛のベッドとして利用しているなんて微笑ましい。野鳥が通う寄せ植えも、いいんじゃないかな。同じ環境で暮らす者どおし。夏の間は、寛大な気持ちで見守りたい。

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葉っぱばかりで、しばらく色気のなかった庭に、山紫陽花やシモツケの花がちらほらと見られるようになってきた。トラノオやホタルブクロも蕾を膨らませている。そう、蛍の飛び交う季節の到来。

落葉松林を切り開いて家を建て始めたのは2002年の夏。移住の先駆者として雑誌に掲載されたこともあったが、いま、その紙面を見返すとそこには新しい家があるというだけで、裕さとはほど遠い、冷たい暮らしぶりしか伝わってこないから恐ろしい。殺風景だった砂利の庭に、腐葉土を入れて山の樹を植え始めてから、かれこれ10年。家が、その人の家らしくなるのに、最低でも10年は要することを、この庭が教えてくれた。

今回作った寄せ植えは、庭で育った幼木や自然と増えた山野草を使ったもの。人にも散髪が必要なように、庭木にも剪定や間引きが必要になるので、この機会を利用しない手はない。地面ではなく、こんどは移動ができる”鉢という晴れの場”で、植物に新しい生き方をさせてみてはどうだろうか。落葉樹ばかりなので、秋になれば紅葉も楽しめる。そして、これには毎年驚いているが、彼らは見事に越冬する。

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もうひとつの寄せ植えは、ドウダンツツジや山紫陽花、ヤマリンドウなどを組み合わせて。晩秋に、濃紫に色づくヤマリンドウの葉の美しさと言ったら…。

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ぜひ一緒に作ってみたいなと思う方は、ご連絡をいただけると嬉しいです。軽井沢の短い夏を謳歌いたしましょう!

 

2013年6月28日金曜日

久しぶりの沖縄

子供と一緒に、初めての”飛行”旅行として選んだ行き先は、沖縄。ひとつのホテルに滞在して、特にこれといったスケジュールを組まない、静養の旅だ。

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沖縄の魅力はなんといっても海の美しさ。白い砂浜がいい。

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美ら海水族館の帰りに初めて立ち寄った、恩納村。ここは南国のフルーツと熱帯の艶やかな花で溢れる夢のようなところだった。勢いで買ってしまった沢山の花はホテルの洗面コーナーへ。旅の醍醐味って、こんなことなのかも。

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沖縄と言えば、近海で獲れる新鮮な本まぐろ。子供が暴れて外食が困難と判断した夜に、近くのスーパーで見つけたのだが、驚くほどリーズナブルでありながら美味しくてびっくり!数年前まで、沖縄ではまぐろの脂身の価値がなく、大トロなどは超破格で売られていたという。

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四年前に那覇への移住を果たした元同僚が、地元民御用達の美味しい沖縄料理屋に連れていってくれた。その後は、”南”の穴場へとドライブ。サトウキビ畑を抜けると、紺碧の海が眼下に広がる、素敵なところだ。

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そんな元同僚が焼物(やちむん)通り 壷屋で営むのが、琉球モダンのセレクトショップ。観光客だけでなく、地元の方にも愛されるお店になっているようだ。

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23日の夜にはスーパームーンも拝むこともできた。これも、梅雨の明けた沖縄だからこそ。連日お天気に恵まれ、のんびりとした、いい旅だった。

軽井沢はまだまだ梅雨の最中。室内に干している梅干しが、ちょっと心配。

2013年6月20日木曜日

晴れ間を見つけて

梅雨が開けて天気が安定してくる頃に行うのがよしとされる、梅の土用干し。私の漬けた梅は、はるか南の紀州から届いたもので、梅雨の真っ只中の軽井沢。梅干しづくりに手を出したはいいものの、仕上げの土用干しに一苦労。やはり、その土地で採れたものを使うことが、梅仕事をスムーズに進める秘訣だったと気づかされる。

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6月16日の様子 梅雨の中休みが嬉しい。

梅雨時の晴れ間は貴重だ。こと、霧の多い軽井沢においては。洗濯物は室内に干しているが、乾くまでに二日は要する。それでもなんとなく湿っているので、軽くアイロンがけをしないと、たたんでクローゼットへしまう気分にはなれない。生乾きの、あの匂いだけは勘弁だから。

高地に暮らしている場合は、ほんの少しの晴れ間で事足りる。濡れたデッキを数分のうちに乾かす、あの強烈な日差しが雲の切れ間から顔をだしてくれないものか。今日もそんなことを願って。

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イタリア トリノ生まれのCaffarel。食べやすいミルクチョコレートを包む、茶目っ気たっぷりの包み紙はキッチンのアクセント。でも、茶目っ気だけでなくしっかりトラッド!しているところが私好み。梅雨時期は特に、イタリアの乾いた空気が恋しくなる。

2013年6月13日木曜日

梅仕事を楽しむ

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ジメジメとして、朝晩は肌寒くてついつい床暖房のスイッチに手が伸びる、軽井沢の梅雨。でも、こんな空模様だからこそ家の中で静かに進める静かな仕事が楽しい。

”梅の雨”と書いて、梅雨。梅雨に入ることを入梅なんて言うのだから、今年は思いきり梅仕事に興じてみたい。

そう思い始めた矢先、ツルヤで紀州産の大粒の南高梅を発見!ツルヤの凄いところは、信州の食材だけでなく、国内外から高品質なものを上手に見つけてくるところ。私の母などは、「ここへ来れば、美味しい果物が驚くほどリーズナブルに揃う」と娘の家に来る前に、ツルヤで買い物を済ませているほどだ。

出始めたばかりの、まだ青さが際立つ固めの梅は、カルパッチョ用の梅醤油に。

黄色がかって、甘酸っぱい香りがしてきたものは、皮付きのままの状態で柔らかく茹でてジャムに。茹で汁には梅の香りとエキスがたっぷりと流れ出ているので、これも蜂蜜を加えてティータイムにいただいた。

そして今日は、完熟の南高梅を運良く2㎏ゲット!これから、初めての梅干しづくりがはじまる。

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庭のいたるところで育つ幼木と苔を使って、即席の寄せ植えに。

ヤマモミジ、ヤマボウシ、ユキヤナギ、フウチソウに紫陽花。なんでもない樹々だけど、よく見ればそれぞれに素敵な表情をしている。